知っておくと安心。
整体院・鍼灸院・接骨院のホームページ表現ガイド

ホームページやSNSに載せる文章には、法律や業界ガイドラインで決められたルールがあります。
これからホームページを作る方、いま載せている表現を見直したい方に向けて、
何を安心して書けるか・どんな表現に気をつけるといいかを、できるだけわかりやすく整理しました。

※ このページは、整体院・鍼灸院・接骨院のホームページ表現に関する一般的な情報提供です。法的助言を行うものではありません。最終判断は、所管自治体・保健所・弁護士等の専門家にご確認ください。
最終更新:2026年4月

まず知ってほしいこと:整体院と鍼灸院・接骨院は法律上「別物」です

同じ「治療院」と呼ばれていても、法律の扱いがまったく違います。

整体院 鍼灸院 接骨院(整骨院)
国家資格 なし あり(はり師・きゅう師) あり(柔道整復師)
法律上の扱い 民間療法 法律で認められた施術 法律で認められた施術
広告のルール 景表法・無資格者広告ガイドライン等 あはき法で広告内容が限定 柔道整復師法で広告内容が限定

整体院は国家資格業ではないため、あはき法・柔道整復師法の列挙制の直接対象ではありません。ただし、2025年に策定された「あはき・柔整広告ガイドライン」では無資格者の広告に関する注意点も示されており、「腰痛」「膝の痛み」「慢性の肩こり」「疲労」等への施術をうたう表現は避けるべきとされています。景品表示法も当然適用されます。

全業種共通

ホームページに関わる3つの法律

  • あはき法・柔道整復師法(鍼灸院・接骨院)
    「広告」に書いていい内容が法律で決められています(列挙制)。施術者の氏名・住所・電話番号・施術日時・予約制の案内など、定められた項目以外は原則として広告に載せることができません。
    ※「あはき」は「あん摩・はり・きゅう」の頭文字です。
  • 医師法
    医師以外が医療行為をすることは禁止されています。整体院に限らず、ホームページで「ヘルニアを治療」「自律神経失調症を改善」のような表現を使うと、医療行為の宣伝と見なされるリスクがあります。
  • 景品表示法(全業種共通)
    嘘や大げさな広告、口コミの操作は禁止されています。行政が注目している事例として、以下のようなケースがあります:
    • 2023年:埼玉の整骨院チェーンが「口コミNo.1」「痩身結果No.1」等の表示で措置命令
    • 2024年:東京の内科クリニックがGoogleマップで★4以上の口コミ投稿と引き換えに割引を提供し、ステマ告示違反で措置命令
医療法(医療広告ガイドライン)について

医療広告ガイドラインは、主に病院・診療所など医療機関の広告ルールです。鍼灸院・接骨院・整体院にそのまま直接当てはまるとまでは言えませんが、医療機関と紛らわしい名称や見せ方は避ける必要があります。

全業種共通

気をつけたい表現リスト

以下の表現は、整体院・鍼灸院・接骨院のいずれでも問題になりやすい書き方です。別の書き方に置き換えるか、掲載を見送るのが安心です。

表現の例 リスク 理由
「治る」「完治」「根本治療を保証」 NG 効果の保証。医療行為との誤認
「改善率97%」「満足度No.1」 NG 虚偽・誇大広告。2025年ガイドラインでも掲載すべきでない例として明示
「日本一」「地域最安値」 NG 比較優良広告として禁止
「たった1回で効果を実感」 NG 即効性の保証。ガイドラインで掲載すべきでない例として明示
加工したビフォーアフター写真 NG 誤認を招く前後写真として禁止
「腰痛がなくなりました」(体験談) NG寄り 効果の示唆を含む体験談
「腰が楽になりました」(体験談) 避けるべき 柔らかい表現でも施術効果の体験談に該当し得る
「小顔矯正」「骨盤矯正」等の効果を暗示する施術名 避けるべき 効果を暗示する施術名として、ガイドラインで問題視されている
施術所名に「クリニック」「診療所」等を使う NG 医療機関と紛らわしい名称
「★5レビューでクーポン」「好意的な口コミを条件に特典」 NG 口コミの内容を誘導・選別する行為。ステマ告示違反の事例あり
「レビュー投稿で割引」(内容を問わない場合) 要注意 直ちに違法とは言い切れないが、内容の誘導・選別に発展しやすい。Googleポリシー違反のリスクもあり
口コミ特典について

「口コミを書いてくれたら割引」のような特典自体が直ちに全て違法というわけではありません。ただし、高評価を条件にする・好意的な内容を求める・文面を指定することは、事業者が表示内容を決めているとみなされ、ステマ告示違反になり得ます。口コミの内容への誘導・選別・編集は避けるのが安心です。

なお、Googleマップのポリシーでは、口コミ投稿に対してインセンティブ(割引・特典等)を提供すること自体がポリシー違反とされています。法律上の問題がなくても、口コミが削除されるリスクがあります。

全業種共通

書いていい表現リスト

効果や治癒を主張するのではなく、「どんなサービスか」を正確に伝えることが基本です。

※ 鍼灸院・接骨院の場合、以下の情報はホームページ本体(情報提供)として掲載する場合にOKです。チラシ・看板などの広告媒体では列挙制が適用されるため、書ける内容が限られます。詳しくは後述の「広告とホームページ本体の違い」をご確認ください。

内容 具体例 リスク
基本情報 施術者の氏名・住所・電話番号・施術日時 OK
利便性の案内 「予約制」「休日施術」「駐車場あり」「出張対応」 OK
料金 「初回料金 5,000円」「自費メニュー一覧」 OK
施術の流れ 「問診 → 状態確認 → 方針説明 → 施術 → 今後の案内」 OK
施術内容・費用・リスクの説明 自費施術の内容、通常必要な費用、主なリスクや注意点、医療機関の受診が必要なケース OK(ホームページ本体の情報提供として推奨。2025年ガイドラインでも明示)
院長紹介 経歴・資格・施術への想い(正確に記載) OK
院内の様子 待合室・施術室の写真、清潔感の伝わる内装 OK
予約方法 予約フォーム・LINE・電話の導線 OK
よくある質問 「初めてですが大丈夫ですか?」等の不安解消 OK
全業種共通

「お客様の声」を載せたいときの注意点

業種によって注意の度合いが異なります

鍼灸院・接骨院:体験談・手記等は広告可能事項に含まれず、広告媒体では掲載できません。ホームページ本体でも慎重な対応が必要です。
整体院:列挙制の直接対象ではありませんが、景品表示法は適用されます。施術効果を保証するような体験談は誇大表示のリスクがあります。
どちらの業種でも、以下の注意点は共通です。

2025年に策定された広告ガイドラインでは、「改善率○%」「たった1回で効果を実感」「顧客満足度No.1」等は掲載すべきでない例として挙げられています。

特に気をつけたい内容
  • 症状の変化(「痛みがなくなった」「楽になった」)
  • 回数による改善(「3回で良くなった」)
  • 他院との比較(「前の院では治らなかったのに」)
比較的安全な内容
  • 予約のしやすさ
  • 説明の丁寧さ
  • 院内の清潔さ・雰囲気
  • スタッフの対応

施術効果に踏み込まない、事実ベースの感想にとどめるのが無難です。
※ 実際のお客様の感想であっても、院が依頼したもの、謝礼や特典付きで募集したもの、内容を誘導したものは広告として扱われることがあります。

書き換え例

NG
「腰痛が治りました!」
安全
「腰の悩みについて丁寧に話を聞いてもらえて、安心して通えています」
避けるべき
「肩が軽くなりました」
安全
「施術の流れを丁寧に説明してくれるので、初めてでも安心でした」
NG
「3回で痛みが消えた」
安全
「院内が清潔で、予約も取りやすく助かっています」
全業種共通

施術例を載せたいときの注意点

個別の改善事例を前面に出す形式は、症状訴求・効果訴求・体験談化しやすいため注意が必要です。鍼灸院・接骨院では広告規制との関係で特に慎重な対応が求められます。整体院でも、効果を断定する書き方は景品表示法上のリスクがあります。

2025年のガイドラインがホームページ本体で推奨しているのは、むしろ施術内容の客観的な説明です。

掲載が推奨されている情報
  • 初回の流れ(問診 → 状態確認 → 方針説明 → 施術 → 今後の案内)
  • 自費施術の内容
  • 通常必要な費用
  • 主なリスク・注意点
  • 医療機関の受診が必要なケース

個別の施術例をどうしても載せたい場合は、効果を断定せず、事実の記録として書くことが重要です。ただし、以下のような表現はリスクがあります。

避けるべき書き方 比較的安全な書き方
タイトル 「腰痛が3回で治った事例」 「腰の張りでお悩みの40代女性」
症状の記述 「ヘルニアを改善」 「腰周りに張りがあり、長時間座ると辛いとのこと」
施術内容 「当院の独自療法で治療」 「骨盤周りの筋肉の調整を中心に施術」
結果 「完治しました」 「施術後、ご本人より"動きやすくなった"との感想をいただきました」
鍼灸院・接骨院向け 整体院も一部関係あり

「広告」と「ホームページ本体」は分けて考えます

鍼灸院・接骨院の場合、広告として出す表現と、ホームページ本体で情報提供として載せる内容を分けて考える必要があります。

整体院の方へ

整体院はあはき法の列挙制の対象ではないため、下の表の「広告に書けない」制限は直接適用されません。ただし、広告を出している場合のリンク先の扱いや、景品表示法による誇大表示の禁止はどの業種にも共通して適用されます。このセクションの「注意:広告とホームページ本体の境界」は整体院にも当てはまります。

広告(チラシ・看板・バナー広告・リスティング等) ホームページ本体(情報提供)
ルール 法律で書ける項目が決まっている(列挙制) 原則として広告規制の対象外
施術内容 書けない 自費施術の説明は推奨
料金の詳細 書けない 費用の説明は推奨
院長の経歴 技能・経歴の宣伝は禁止 正確な情報として掲載可
施術の流れ 書けない 掲載可
広告に書いていいこと(法律で定められた主な項目)
  • 施術者である旨・施術者の氏名・住所
  • 業務の種類(はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧など)
  • 施術所の名称・電話番号・所在地
  • 施術日・施術時間
  • 予約制・休日夜間施術・出張施術・駐車設備
  • 開設届出をした旨
  • 療養費支給申請ができる旨(医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る)

詳細はあはき法第7条・柔道整復師法第24条および関連告示をご参照ください。

注意:広告とホームページ本体の境界

通常のホームページ本体は、利用者が自らURLを入力したり検索して閲覧するものであり、原則として広告には当たりません

ただし、バナー広告・リスティング広告・公開SNS投稿・それらと一体のリンク先ページは、広告として扱われることがあります(2025年2月策定の広告ガイドラインで明確化)。

また、広告に当たらない場合でも景品表示法は常に適用されます。誇大な表現や根拠のない数値は、ホームページ本体であっても問題になります。

全業種共通

作る前・見直すときのセルフチェックリスト

全業種共通(整体院・鍼灸院・接骨院)

  • 「治る」「完治」「改善」など効果を断定する表現を使っていないか
  • 「No.1」「最安値」「日本一」など比較・最上級の表現を使っていないか
  • 「改善率○%」「満足度○%」など根拠のない数値を使っていないか
  • お客様の声が「サービスへの感想」に限定されているか(症状の変化・回数による改善の記述がないか)
  • ビフォーアフター写真を加工・誇張していないか
  • 体験談・レビューを院が依頼、謝礼付き募集、内容誘導していないか
  • 口コミに対して「高評価で特典」「好意的な内容を条件に特典」などの誘導をしていないか
  • 施術所の名称が「クリニック」「診療所」など医療機関と紛らわしくないか

鍼灸院・接骨院のみ追加チェック

  • 広告媒体(チラシ・看板・バナー等)に、列挙された項目以外の内容が含まれていないか(列挙項目の一覧はこちら
  • 広告(バナー・リスティング・SNS広告等)のリンク先ページの内容も確認したか

表現に迷ったら、お気軽にご相談ください

和良屋では、広告ガイドラインを踏まえたホームページ制作を行っています。
「載せたい内容があるけど、書き方がわからない」——そんなときもお気軽にどうぞ。

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